父はいつの間に始めたのか、独特の手法で彼の愛した蘭の花を描き始めた。鉄板に彫金の様な作業で創作して行くのだが、その細かさは、目を悪くした人が創作した物とはおおよそ想像できない。
僕は2003年の年末まで、約14年間、帰国してなかったのですが、その時彼は、既に数十点に及ぶ作品を創り上げていた。
父の作品のインスピレーションは全て母が撮影した蘭の写真。母が一生懸命、殆ど独学で会得した写真の技術を駆使して撮りためたポートフォリオ。またこれも圧巻。玄人顔負け、僕の友人のプロのフォトグラファーが絶賛するほどの腕前。

 

その母のインスピレーションはもちろん父が丹精した蘭の花。自宅の二階のテラスいっぱいに設けられた温室いっぱいに所狭しと並べられた色とりどりの花。
どれをとっても「おしどり夫婦」言われるだけあって、その仲の良さの副産物。

毎年二月に東京ドームで催される「世界ラン展」には、夫婦で揃ってそれぞれの作品を出店しており、入選の常連だったようです。彼らの作品のほんの一部ここで紹介していますが、彼らの並々ならぬ蘭の花への情熱を感じ取る事ができると思います。

彼らが実際これらの作品を手がける様になったのは、二人とも60歳近くの老年になってからです。家は自宅で家具の金属部分等を製造する工場を営んでいましたので、父も母もつい去年亡くなるまで仕事を続けて居りました。忙しい毎日の時間の合間をみては創作活動にも勤しんでいたようです。

これからも作品選んで紹介していきたいと思って居ります。乞うご期待!!

福 沢 成 人

 
  All Rights Reserved by Narihito Fukuzawa 2006 - 2007  
| background | contact |